【プロ直伝!】就労ビザの「理由書」が必要になる本当の理由と書き方について~『技術・人文知識・国際業務』編~

記事更新日:

「就労ビザ 必要書類」で検索すると、出入国在留管理庁のHPに記載される必要書類と、ビザ専門の行政書士事務所などに掲載されている必要書類の内容が異なることで驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかも、就労ビザの変更申請や認定証明書交付申請の場合、出入国在留管理庁以外の多くのサイトで「理由書」が必要と書かれています。
何故、必要以上の書類が必要なのか。また「理由書」について解説します。

そもそも必要なのは「理由書」なのか?

『技術・人文知識・国際業務』で提出が必須な書類について

『技術・人文知識・国際業務』の場合、「所属機関の形態」や「給与所得の源泉徴収票合計表の源泉徴収税額」などによって分類される”カテゴリー”によって必要な書類が変わってきます。カテゴリーについてはこちらの記事を参照してください。

カテゴリーの数字が小さいほど必要となる書類は少なります。基本的には、下記の書類を収集すれば審査は行ってもらえます。

各カテゴリーの共通
  1. 在留資格認定証明書交付申請
  2. 証明写真(3cm×4cm)
  3. 返信用封筒(404円の切手を貼付したもの)
  4. 専門学校を卒業し、専門士又は高度専門士の称号を付与された者については、専門士又は高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書
カテゴリー1
下記いずれかの書類
・四季報の写し又は日本の証券取引所に上場していることを証明する文書(写し)
・主務官庁から設立の許可を受けたことを証明する文書(写し)
・高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノベーション創出企業)であることを証明する文書(例えば,補助金交付決定通知書の写し)
上記「一定の条件を満たす企業等」であることを証明する文書(例えば,認定証等の写し)
カテゴリー2
下記のいずれかの書類
・前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
 ・在留申請オンラインシステムに係る利用申出の承認を受けていることを証明する文書(利用申出に係る承認のお知らせメール等)
カテゴリー3
  1. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
  2. 申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料
    1. 労働条件通知書
    2. 役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録
    3. 地位(担当業務),期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書
  3. 申請人の学歴及び職歴その他経歴等を証明する文書
    1. 申請に係る技術又は知識を要する職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書
    2. 学歴又は職歴等を証明する文書
  4. 登記事項証明書
  5. 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料
    1. 勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容(主要取引先と取引実績を含む。)等が詳細に記載された案内書
    2. その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書
  6. 直近の年度の決算文書の写し
カテゴリー4
  1. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)
  2. 申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料
    1. 労働条件通知書
    2. 役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録
    3. 地位(担当業務),期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書
  3. 申請人の学歴及び職歴その他経歴等を証明する文書
    1. 申請に係る技術又は知識を要する職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書
    2. 学歴又は職歴等を証明する文書
  4. 登記事項証明書
  5. 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料
    1. 勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容(主要取引先と取引実績を含む。)等が詳細に記載された案内書
    2. その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書
  6. 直近の年度の決算文書の写し。新規事業の場合は事業計画書
  7. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料
    1. 国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料
    2. 給与支払事務所等の開設届出書の写し・直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書or納期の特例を受けている場合は,その承認を受けていることを明らかにする資料

『必要最低限』の書類とはどういうこと!?

多くのビザの行政書士事務所のHPに記載がある“入管HPに記載されている書類は『必要最低限』”という文言。これは事実になります。在留資格の審査は「書面審査」が原則となるため、提出された書類のみで審査が行われることになります。特に審査官が詳しく知りたい部分については「業務内容の専門性について」「業務量」「学校で学んだこと業務内容の関連性」「報酬」(次章以降で詳しく説明)などになります。これらのことが、必要最低限の書類だけで判断できるかというとそうでない場合があります。

このため、審査の過程で審査官が「詳しく知りたい」と判断すれが「資料提出通知書」が届きます。一方、詳しく知らなくても明らかに「不許可」と判断されれば、そのまま不許可となる場合もあります。

このため、少ない資料で誤解を生じさせないためにも先手を打つために、必要に応じた書類を予め提出しておくことが許可を得るポイントになります。そして、その代表的な書類が「理由書」ということになります。

在留資格『技術・人文知識・国際業務』とは

どのような書類を追加で提出し、また、どのような内容を「理由書」に書き込むべきなのかということについて説明する前に、まずは在留資格『技術・人文知識・国際業務』について知るところから始めましょう。
在留資格の理解は、提出すべき書類についての理解につながります。

そもそも在留資格とは

「在留資格」とは、外国人が合法的に日本に上陸・滞在し、活動することのできる範囲を示したものです。2021年2月現在29種類の在留資格があります。在留資格は「ビザ」という名称で呼ばれることが多いです。
在留資格は、活動内容や身分(配偶者・子など)によって割り当てられています。日本に滞在するすべての外国人が、何かしらの在留資格を持っているということになります。よって、外国人は活動内容や身分(ライフスタイル)に合わせて、在留資格を変更しながら日本に滞在することになります。

在留資格の切替のイメージ

在留資格『技術・人文知識・国際業務』は、29種類の在留資格のうちの1つです。以下のように、在留資格は「活動に係るもの(就労が認められるものとそうでないものがあります)」、「身分や地位に基づくもの」に大別できます。『技術・人文知識・国際業務』は就労が認められる活動内容に係る在留資格になります。そして、これらの在留資格はどれでも自由に選ぶことはできず、要件を満たしていなければ申請することはできません。
特に活動にかかる在留資格の場合、この要件は「誰が」「どこで」「どのような活動をするのか」の3つの要素に分解されます。

『技術・人文知識・国際業務』の要件について

在留資格『技術・人文知識・国際業務』はそもそもどんな在留資格なのかというと、出入国在留管理及び難民認定法では以下のように定められています。

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野もしくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術もしくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考もしくは感受性を必要とする業務に従事する活動

出入国在留管理及び難民認定法

そして、この在留資格を取得できる人については、以下に該当する人になります。

<「技術」・「人文知識」の業務を行う場合>
  • 従事しようとする業務について次のいずれかに該当し、必要な知識を修得していること
    • 当該知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと
    • 当該知識に関連する科目を専攻して本邦の専修学校の専門課程を修了(当該終了に関し法務大臣が告示をもって定める要件に該当する場合に限る。)したこと
    • 10年以上の実務経験(大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程において当該知識に関連する科目を専攻した期間を含む。)を有すること。
<「国際業務」の業務を行う場合>
  • 申請人が外国の文化に基盤を有する思考又は、感受性を必要とする業務に従事しようとする場合は、次のいずれかに該当していること
    • 従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること。
    • 翻訳、通訳又は語学の指導にかかる業務に従事する場合は、大学を卒業しているもの

翻訳通訳業務の場合は、3年の実務経験もしくは大学卒業者になります通訳技法を専攻していない専門卒による未経験の翻訳通訳業務は原則NGです。

つまり、『技術・人文知識・国際業務』の在留資格はざっくりと解説するこのような在留資格と言えます。

会社等において学校等で学んだこと/実務経験を活かした知識を要する(≠単純作業)仕事をすることを目的としたビザ

『技術・人文知識・国際業務』ビザで追加で説明が必要になるポイントについて

まずはじめに、チェックポイントは公表されていないものも含み、日ごろの活動の中で体感で感じている内容も含まれます。
実際の審査で用いられるチェックポイントではないことを予めご了承ください。

まずは大枠の大前提の考え方

就労ビザの大事なポイントは「誰が」「どこで」「どんな業務内容をするか」の3点が揃っていなければなりません。そして、これらのポイントは「同じレベル」で審査結果に影響してくると言えます。つまり、この3つの要素に差はなく等しく重要ということになります。そして、当然ですがどれか一つの要素でも欠けると不許可となります。

また、これらの3つのポイントはさらに要素によって細分化することができますが、その細かい要素のなかでも絶対に満たしていなければならないポイントがあります。例えば「法令順守」のポイントについては、1つでも欠くことがあるとその他の要素を満たしいたとしてもやはり「不許可」となり得ます。

在留資格(ビザ)の申請において、許可を得るためのポイントは以下の2点に集約されると言えます。

  • きちんと要件を満たしているか確認すること
  • きちんと要件を満たしていることをアピールすること

在留資格は要件を満たしていれば必ず許可を得られます。一方で、自分では要件を満たしていると思っていても、そのことが審査官に伝わらなければやはり許可にはなり得ません。
要件を満たしていることを主張する際、アピールしやすい項目とアピールしにくい項目があります。例えば、「大学を卒業したことを証明するためには、「卒業証明書」を提出すれば足ります。日本語能力についても必要なレベルの「日本語能力検定」の合格証明書を提示できればアピールは容易ですが、日本語ができるけれども合格証明書がない場合、これは別の方法で主張をしなければなりません。

『技術・人文知識・国際業務』の審査で伝わりにくい要件のポイントについて

『技術・人文知識・国際業務』の要件の中でも特に証明書などでの説明が難しいと言われているのが下記のポイントです。

No審査官に伝えにくいポイント
1学術的素養を背景した業務であるか
2業務内容が十分にあるか
3勉強内容と業務の関連性があるか
4申請人を採用した背景について(業務を遂行するだけの能力、語学力等を持っているか)
5再申請の場合、前回の不許可理由は払拭されたか

在留資格の審査は書面審査が原則であり、上記の内容を出された書類から判断します。
例えば、「内定通知書」や「雇用条件書」、「在職証明書」などを見て、申請人が従事する業務が「学術的素養を背景にした業務」に該当するかどうか、判断できるかというと困難な場合が多いです。このような場合には、何か補足する資料が必要になります。

必要なのは『理由書』ではありません。

今までの内容で何となくお気づきになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、『理由書』は必ずしも必要なものではありません。極論、『理由書』が無くてもその他の疎明資料によって要件を満たしていることをアピールすることができるのであれば提出する必要はありません。
では、なぜ『理由書』の提出が推奨されるのかというと理由があります。

  • 疎明資料が集まらなくても言葉で説明することで伝えられる
  • 疎明資料ごとの関連性やストーリーを言葉で説明ができる(点と点をつなげる役割
  • 疎明資料や必須書類の補足説明の役割

必要なのは、あくまでも「要件を満たしていることのアピール」です。疎明資料があるのであれば補足の説明を、言葉で説明する必要があるのであれば理由書で説明をします。

『理由書』の書き方ポイント

「理由書」では疎明資料だけでは伝えにくいポイントを説明していきます。前に挙げた「審査官に伝えにくいポイント」について説明していくイメージになります。
文章力は必要なく、以下のような内容を盛り込むように意識するだけでも審査官が知りたい内容になるはずです。また、説明に別途疎明資料などを添付する場合はその細く説明を書くことでより説得力が増します。

No理由書に書く内容審査官に伝えにくいポイント
1申請人について・どういう経歴を経たのか(学歴の説明)
・学校でどのようなことを専攻したのか(業務内容との関連性)
・保有しているスキルについて
・日本語能力について
(業務内容に日本語能力が必要な場合は、従事可能であることをアピール)
2業務内容について・具体的にどのような業務を行うのか
 -1日、1週間、1年単位等の軸で分析
・学術的素養とした業務内容がどの程度あるか
・研修計画やキャリアアップ計画について
3再申請の場合、前回の申請について・再申請の場合、前回の不許可理由は払拭されたか
 -何を指摘され、どのように解決したのか

まとめ

以上、『技術・人文知識・国際業務』の在留資格申請における「理由書」について説明致しました。
「理由書」は、提出した書類では説明が不十分な場合に要件を満たしていることをアピールするために提出します。『技術・人文知識・国際業務』について理解した上で、アピールすべきポイントを重点的に書きましょう。

ビザや特定技能、外国人雇用に関するお問い合わせ
  • まずは、じっくりお話をお伺いさせていただきます。初回は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
  • ご相談はご来所もしくはZoom等を利用したビデオ会議システムで行います。
お電話でのお問い合わせ

「ビザ申請のホームページを見た」とお伝えください。

受付時間:平日10:00-18:00(土日祝休み)
メールでのお問い合わせ

    ご希望の連絡先(必須)
    メールに返信電話に連絡どちらでも可

    ページトップへ戻る