2024年4月12日現在に発表されている特定技能1号評価試験、日本語能力試験の情報についてまとめました。
1.特定技能人材に求められる技能レベルについて
『特定技能』受入可能かどうかの判断基準について
特定技能は、以下の大枠4点の基準から審査がされることになります。下記の細かい要件を全て満たすことで許可を得られます。
- 特定技能外国人が満たすべき基準
- 受入機関自体が満たすべき基準
- 特定技能雇用契約が満たすべき基準
- 支援計画が満たすべき基準
【特定技能の要件を満たしていることのイメージ】
特定技能人材の雇用の際には、従事させる業務内容に合わせた技能を習得している人材を雇用しなければなりません。また、日常生活レベル以上の日本語能力を持っている必要があります。これらのレベルは「試験」によって判断されます。
【特定技能1号】技能レベル・日本語レベルをはかる試験について
特定技能外国人は「技能」「日本語」どちらも試験等ではかられる基準に達していなければなりません。
技能レベルについて
特定技能で求められる技能レベルは「相当程度の知識又は経験を必要とする技術」を有していることになります。このことを証明する方法は以下の2点です
- 各分野で定められている「特定技能1号評価試験」やそのほかの評価方法により証明されていること
- 技能実習2号を良好に修了し、従事しようとする業務と技能実習2号の職種・作業に関連性が認められる場合
※技能実習法施行前の技能実習2号修了者や在留資格「特定活動」(技能実習)をもって在留していた技能実習生(「研修」及び「特定活動」で在留した期間が2年10ヵ月以上の者)も含みます。
日本語能力について
日本語能力は日常生活レベル以上を持っている必要があり、それを判断するための方法は以下の3点です
- 日本語能力試験のN4以上に合格
- 国際交流基金日本語基礎テスト
- 1,2のほか、「日本語教育の参照枠」のA2相当以上の水準と認められるもの
- 技能実習2号を良好に修了している場合(職種・作業の種類に問わず)
【特定技能2号】技能レベルをはかる試験について
特定技能2号では、「従事しようとする業務に必要な熟練した技能を有していることが試験その他の評価方法により証明されていること」が技能レベルとして求められます。
全ての分野で試験合格と実務経験の両方が必要になります。詳しくは下記の記事をご確認ください。
2.特定技能評価試験
2023年秋より特定技能1号技能評価試験に加えて、特定技能2号技能評価試験情報は少しずつ出始めております。
特定技能1号評価試験
現在、申し込み可能・受付開始間近の分野は「介護」「建設」「造船舶用工業」「自動車整備」「航空」「宿泊」「農業」「漁業」になります先月からの変更点は以下の通りです。
- 宿泊業:試験実施方法が試験センターにおける方法に変更になりました。全国毎月試験が実施されます
- 漁業:養殖区分、漁業区分ともに4,5月は試験が実施されます。
No | 分野 | 国内試験実施日 | 海外試験実施日 | 試験申し込みHP |
---|---|---|---|---|
1 | 介護 | 原則毎月 | 原則毎月 (バングラデッシュ、カンボジア、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、フィリピン、タイ、インド、スリランカ、ウズベキスタン、ベトナム) | http://ac.prometric-jp.com/testlist/nc/index.html |
2 | ビルクリーニング | 全国(4月17~26日) ※受付終了 | ・インドネシア(5月4~8日) ・タイ、フィリピン、ミャンマー、カンボジア:未定 | https://www.j-bma.or.jp/qualification-training/zairyu |
3 | 素形材産業・産業機械・電気電子情報関連 | 未定 | インドネシア、タイ、フィリピン: 未定 | https://www.sswm.go.jp/exam_f/ examination_index.html ※年間スケジュールが発表されています。 |
4 | 建設 | 東京(4月8、15、22日、5月13、20、27日) 、大阪(4月17、18日、5月22、23日)、愛知(5月29,30日) ※6月以降もスケジュールは発表されています。 | インドネシア、フィリピン、インドネシア、モンゴル、スリランカ、バングラデシュ、カンボジア、タイ、ウズベキスタン、ネパール、ミャンマー、インド:原則毎月 | https://jac-skill.or.jp/exam.html ※年間スケジュールが 発表されています |
5 | 造船・舶用工業 | ・申請に基づき、申請者が希望する場所に本会の試験監督者を派遣 | 申請に基づき、申請者が希望する場所に本会の試験監督者を派遣 (フィリピン、インドネシア) | https://www.classnk.or.jp/hp/ja/ authentication/evaluation/ |
6 | 自動車整備 | 原則毎月 | 原則毎月 (フィリピン、ベトナム) | https://www.jaspa.or.jp/ mechanic/specific-skill/ |
7 | 航空 | ・空港グランドハンドリング 東京(6月3日),大阪(6月9日),福岡(6月10日) ※申込期間:5月6~20日 | ・モンゴル:4月27日(航空機整備) ・フィリピン:5月19日(航空機整備) 5月16,18,20日(空港グランドハンドリング) ・スリランカ:未定 | https://exam.jaea.or.jp/ |
8 | 宿泊 | 原則毎月 | 原則毎月 (インド、インドネシア、フィリピン、ネパール) | https://caipt.or.jp/ |
9 | 農業 | 原則毎月 | 原則毎月 (カンボジア、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、フィリピン、タイ、スリランカ、バングラデッシュ、インド、ウズベキスタン、ベトナム) | https://asat-nca.jp/ |
10 | 漁業 | 養殖:4-5月試験実施 漁業:4-5月試験実施 | 養殖:フィリピン実施予定 | https://suisankai.or.jp/skill/ |
11 | 飲食料品製造業 | 全国:5月下旬~6月上旬 ※受付終了 | ・インドネシア、フィリピン:5-7月実施予定 | https://otaff1.jp/insyoku/ ※おおよその年間スケジュールが発表されております |
12 | 外食 | 全国:5月下旬~6月上旬 ※受付終了 | ネパール、ミャンマー、インドネシア、フィリピン、スリランカ、タイ、カンボジア:2024年4月より定期的に実施 | https://otaff1.jp/gaisyoku/ ※おおよその年間スケジュールが発表されております |
特定技能2号技能評価試験
特定技能2号評価試験の実施状況についてまとめました。
少しずつ情報が増えてきております。
No | 分野 | 試験実施情報 | 情報掲載ページ |
---|---|---|---|
1 | 介護 | 2号無し (介護福祉士→ 在留資格「介護」) |
|
2 | ビルクリーニング | 2024年5月30日実施 | https://www.j-bma.or.jp/qualification-training/zairyu |
3 | 素形材産業・産業機械・電気電子情報関連 | 2024年1-2月も実施予定あり | https://www.sswm.go.jp/exam_f_02/ |
4 | 建設 | 基本的に毎月実施 | https://jac-skill.or.jp/exam/ https://jac-skill.or.jp/news/files/pressrelease_20230530.pdf |
5 | 造船・舶用工業 | 溶接分野は実施 | https://www.classnk.or.jp/hp/ja/authentication/ evaluation/guide/welding2.html |
6 | 自動車整備 | 情報なし | |
7 | 航空 | 情報なし | |
8 | 宿泊 | 3月29日実施予定 ※申込期間:2024年3月7日(木)15時から3月25日(月)15時まで |
https://caipt.or.jp/archives/9628 |
9 | 農業 | 次回実施は2024年4月以降 | https://asat-nca.jp/asat2 |
10 | 漁業 | 2024年7月実施予定 (2024年6月申込受付) |
https://suisankai.or.jp/skill/ |
11 | 飲食料品製造業 | 2024年3月に実施(受付終了) 2024年5月、6月に全国で実施 |
https://otaff1.jp/ |
12 | 外食 | 2024年3月に実施(受付終了) 2024年5月、6月に全国で実施 |
https://otaff1.jp/ |
3.日本語能力試験
No | 試験名 | 国内試験実施日 | 特定技能 必須レベル | 試験申し込みHP |
---|---|---|---|---|
1 | 日本語能力試験(JLPT) | 7月、12月 | N4 | https://info.jees-jlpt.jp/ |
2 | 国際交流基金日本語基礎テスト | 原則毎月 | ー | https://www.jpf.go.jp/jft-basic/ |
※特定技能1号:分野に限らず「技能実習2号修了者」は、日本語能力N4相当以上とみなされるため受験の必要はありません。
4.特定技能1号技能評価試験試験の受験資格(国内)
在留資格をもって在留する方
→受験を目的とした「短期滞在」での入国が認められます。
また、令和2年3月31日までに認められなかった下記の人も認められます。(出入国在留管理庁HPより)
(1)中長期在留者でなく、かつ、過去に日本に中長期在留者として在留した経験がない方
(2)退学・除籍留学生
(3)失踪した技能実習生
(4)「特定活動(難民申請)」の在留資格を有する方
(5)技能実習等、当該活動を実施するに当たっての計画の作成が求められる在留資格で現に在留中の方
一方で、在留資格を有していない不法残留者等は受験は引き続き認められません。
※海外試験については開催国のルールに従ってください。
※特定技能2号についてはこちらのページをご確認ください。